生物多様性の保全に向けたパートナーシップ
ワクチンと生物多様性に不可欠なスクアレン
スクアレンは、多くの最新ワクチンのアジュバント(免疫賦活剤)に欠かせない成分です。しかし、供給源は深海ザメの肝油に依存しており、脆弱な海洋生態系への影響が懸念されてきました。クローダは、「Climate, Nature and People Positive(気候・自然・人々にポジティブな企業)」を目指す取り組みの一環として、製薬企業が生物多様性への負荷を軽減できるよう支援しています。
生物多様性に対する各国政府の関心は高まっています。2012年に設立された生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学・政策プラットフォーム(IPBES)は、生物多様性と生態系サービスの評価を行い、政策決定に役立つ科学的知見を提供してきました。5,000件を超える情報源をもとにしたIPBESの「ビジネスと生物多様性評価」では、生物多様性の損失は、サプライチェーンの混乱、インフラのレジリエンス低下、市場の長期的な安定性の損失につながる構造的かつ連鎖的な事業リスクであると指摘しています。一方で、イノベーション、データ活用、そして協業が、自然と共生する社会への変革を推進する重要な要素であることも示されています。
戦略的パートナーシップ
クローダとAmyrisは、バイオテクノロジー技術と高度な精製プロセスを活用し、「Sustainably Sourced Squalene(持続可能な方法で調達されたスクアレン)」を製造するためのパートナーシップを締結しました。その結果、従来品と同等の性能を持つ高純度・医薬品グレードのスクアレンを実現。サプライチェーンからサメ由来原料への依存を完全に排除することで、生物多様性への影響を大幅に低減しています。Sustainably Sourced Squaleneは、100%非動物由来のスクアレンです。
ライフサイクル分析
クローダでは、生物多様性への負荷の移転が最小限であることを示すため、原料調達に伴う土地利用影響の低さや、詳細な製品カーボンフットプリント分析に関するデータを整備しており、その情報はお客様の意思決定に活用いただけるよう共有しています。これは、生物多様性と生態系の保全に向けた変革を求めるIPBESの提言とも一致しています。
これまで、ワクチン用途において医薬品グレードの高純度スクアレンを安定的に入手できる供給源は、実質的にサメ由来原料に限られていました。Sustainably Sourced Squaleneは、その有力な代替手段となり、企業が自然環境を支援しながら、ワクチン製造の長期的なレジリエンス強化を実現することを可能にします。
受賞歴を誇る技術
この取り組みは業界からも高く評価されています。
クローダファーマは、ワクチングレードの純度を維持しながら、サメ由来スクアレンに代わるより持続可能な選択肢を提供した功績により、2024年の第17回ViE Awardsにおいて「Best Production/Process Development」を受賞しました。ViE Awardsは、バイオ医薬品バリューチェーン全体における革新的な取り組みを表彰する業界アワードです。
またAmyrisは、Sustainably Sourced SqualeneによりEdison AwardsのBronze賞を受賞しました。Amyrisの精密発酵技術と、クローダのGMP準拠製造および製薬市場で培った専門性を組み合わせることで、サメの保全に貢献する信頼性の高い高性能な代替ソリューションを実現したことが評価されています。
受賞について詳しくはこちら:Amyrisの受賞記事を見る
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