SSI、CAF®ワクチンアジュバントの独占販売権をクローダに供与
プレスリリース
2022年3月3日:SSIはCAF®ワクチンアジュバントの独占販売権をクローダに供与。[SSIの陽イオン性アジュバントは、将来のワクチン開発に大きな可能性]。
Smart science to improve lives™を掲げるCroda International Plcは、デンマーク政府系の生命科学研究機関であるStatens Serum Institut(以下「SSI」)と戦略的提携を結んだことを発表しました。
デンマークに拠点を置くクローダのワクチンアジュバント専門家らは、SSIが開発した特許取得済み陽イオン性アジュバントシリーズであるCAF®を独占的に製造・販売することになります。過去10年以上にわたる臨床試験において、これらは強力なワクチンアジュバントであると認められています。
クローダは、革新的なワクチンアジュバントシステムの提供を継続的に拡大しており、SSI社との戦略的提携によってクローダは、従来のアルミニウムベースのアジュバントに代わる新たな選択肢を提供することができるようになります。これにより、これまで有効なワクチンが開発できなかった疾患に対するワクチンだけでなく、さまざまな疾患に対するより効果的な予防・治療ワクチンの開発にも、新たな機会がもたらされます。
この提携は、臨床開発段階にある2つのCAF®アジュバント、CAF®01とCAF®09bの製造と商業化を含みます。
CAF®01は強力な抗体応答およびT細胞応答を誘導します。感染症のワクチンにおける所見では、より効果的に免疫系をプライミングすることもわかっています。この新しいアジュバントのユニークなメカニズムに関する文献は豊富で、最近のデータでは、新生児にも強い免疫反応を起こせることが示唆されています。
CAF®09bはすでにがん免疫療法の臨床試験で使用されており、ワクチンによるCD8+T細胞の強力な産生を助けています。
この契約により、クローダは、研究機関や学術機関と共有する支援や専門知識だけでなく、顧客への提供品の幅も広げることができます。また、世界保健機関(WHO)がリストアップしたパイプラインワクチンの25%の開発と商業化の成功を支援するという、People Positiveの夢の実現にも近づきます。
Croda DenmarkのPeter Tygesenマネージング担当ディレクターは次のように述べました。「クローダによるAvanti Polar Lipidsの買収と合わせ、これはワクチンアジュバントの世界的リーダーになるための重要な一歩です。ワクチン開発への貢献を強化し、世界の深刻な疾病に対する新しく革新的なワクチンの探求を続ける顧客をサポートするために役立つでしょう。」
SSIのHenrik UllumCEOは次のようにコメントしています。「豊富な経験をアジュバントに注ぎ込み、アジュバントの世界的強豪企業となっているクローダは、クローダの独占的CAF®アジュバントにとって理想的な共同研究パートナーです。」