DSPE-PEG(2000) Carboxylic Acid

1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphoethanolamine-N-[carboxy(polyethylene glycol)-2000] (sodium salt)

DSPE PEG 2000 カルボン酸の化学名は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[カルボキシ（ポリエチレングリコール）-2000]（ナトリウム塩）またはDSPE-PEG-COOHです。PEGの多分散度に基づくと、その分子量は2780.38で、正確な質量は2778.7です。この特殊な脂質分子 は、バイオテクノロジー、製薬、ドラッグデリバリーの分野で様々に応用されているリン脂質の誘導体であり、特にリポソーム製剤の関連領域で活用されています。 
DSPEの疎水性特性は、他の疎水性薬剤のカプセル化や凝集を促進します。EDCやHATUのような活性化剤が存在する場合、-COOH基は一級アミと容易に反応し、安定したアミド結合を形成します。DSPE-PEG 2000カルボン酸は、ITGA2抗体をリポソーム表面に結合させるため、アトシバン結合リポソームの作成 、および二重相補的リポソームの製造に利用されています。

ポリエチレングリコール（PEG）脂質は、数十年にわたり脂質製剤において選ばれてきたポリマー-脂質結合体です。PEG脂質は、全身循環時間の延長、間接的な標的化能力の媒介、LNPの自己組織化の促進、サイズの制御、保存安定性の向上に使用されます。PEG脂質を含む粒子は、網内系をバイパスする能力を持ち、そのため「ステルスエージェント」と呼ばれます。DSPE脂質アンカーは、2本の飽和C18鎖を持ち、二重層に構造を追加します。また、PEG群の末端にはカルボン酸基があり、リガンドや抗体の標的化を促します。

機能には以下が含まれます：

‐全身投与時の半減期の延長
‐保存安定性の向上
‐粒子サイズの小型化